ピンチはチャンス!組織の基盤づくりに取り組みましょう

はじめに

 

「ピンチはチャンス」という言葉を最近よく聞きませんか?

 

とてもつらいことですが、コロナ禍による需要減退で、今苦境に直面している企業や人が多いと思います。

 

そんな中で企業のトップやリーダーなどから、「ピンチはチャンス、こんな時こそ頑張ろう!」というメッセージが発せられたりしますが、やや「?」と思うことはありませんか?

 

「ピンチはわかるけど、何を頑張るの?どう頑張るの?」という感じではないかと思います。

 

ポイントはそこですよね。

 

苦境という現実に向き合い、それを乗り越えていくために、何に、どう頑張るのか?

 

今回の記事では、ピンチの際にどう頑張ったら良いのか、何がポイントなのかを見極めていきたいと思います。

 

それではまず、ピンチがチャンスに変わった事例を見ていきたいと思います。

 

1.「ピンチはチャンス」の具体的な体験

 

私は、大学を卒業して、金融系の不動産会社に入社しました。

 

都心にビルを建ててテナントに貸したり、都心に近い郊外でマンションなどの住宅を分譲したりする総合デベロッパーでした。

 

都市開発とか都市再開発という言葉に魅力を感じて応募しました。

 

結局私自身は、都市開発に直接かかわることはありませんでしたが、土地や建物という形あるものを扱う仕事はとても楽しかったですし、夢がありました。

 

バブル経済が始まる直前に入社したので、ちょうど不動産の活況を経験したのですが、1989年末の株価の暴落にはじまるバブル崩壊で不動産の価格が下がり、私がいた会社も親会社である銀行も深刻な経営不振におちいりました。

 

ただ、いつか市況が回復するだろうという楽観と問題の先送りで、根本的な解決策を打てなかったことにより1990年代末の金融不況で、親会社もつぶれることになりました。

 

証券会社や銀行が経営不振におちいり、無くなったり、合併が進んだりしたことを覚えていらっしゃる方も多いと思います。

 

そんな中で、私が勤めていた会社も親会社の消滅によって、存続できないことになりました。いわゆる倒産です。

 

自分の勤めていた会社が無くなる、つまり自分の雇用が無くなるという大ピンチです。

 

当時は終身雇用が主流で、転職はレアケースだったので、「どうしたらいいんだ?」ととても生きた心地がしなかったことをよく覚えています。

 

そうゆうピンチの時には、人はとても内省的になるものです。

 

私ははじめ、「なんでこんなことになったんだろう?」「誰が悪いんだろう?」という他責の状態でしたが、だんだんと「働くってどういうことだろう?」「なぜ人はこの世に生まれてくるのだろう?」「自分は本当に何がやりたいんだろう?」という自分自身の存在意義に対する問いが生まれてきました。

 

当時私は人事のマネジャーをしていたのですが、さきほどの自分自身に対する問いと向き合う中で、ある時に「このように社員を路頭に迷わすような会社をつくってはいけない。人事の立場から本当に強い組織づくりに貢献したい!」というとても強い想いが生まれてきました。

 

その想いが生まれるまでは、本当に不安でびくびくしていたのですが、その想いが生まれたとたん、怖さが無くなりました。

 

その時、人間は心の底からの自分事の目的を見つけると、ものすごく精神的に強くなれるんだなあということを体験をもって知ることができました。

 

そして、その想いを胸に転職に向けて歩み出し、ある精密機械メーカーと縁があって、その後の人事のキャリアをつくっていくチャンスを得ることができました。

 

その時に自分をリードしてくれたのが、自分の存在意義である「社員を路頭に迷わせない、強い組織づくりに貢献したい」という想いでした。

 

これが、私のピンチがチャンスに変わった体験です。

 

2.ピンチをチャンスに変える姿勢

 

ピンチがチャンスに変わるポイントは何でしょうか。

 

実は私は、先ほどの会社が倒産するというピンチの約10年後にまた人生におけるピンチに見舞われます。

 

突然、首から下の運動機能が失われる難病に襲われたのです。

 

ここでも困難に直面し、また自分自身を見つめることになりました。

 

入院中のこの深い内省の中で、私はまた「人を大切にすることを通して、自分を死ぬぎりぎりまで成長させたい。そして世界中の人を幸せにしたい!」という自分でも信じられないような強く大きな願いが出現してきました。

 

それもまだ身体が全く回復していない状態の時にです。

 

人間の心の底からの想いというのは、自分が見舞われている状況とはまったく関係なく生まれてくるんだなとこの時思いました。

 

どんな状況であっても、実現したい理想の姿というものを思い描くことができるんですね。それが人間のすごいところだと思います。

 

私は、このピンチの中で明らかになった心の底からの想いを胸に、リハビリと向き合い、無事自分の足で歩いて退院することができました。

 

今ではありがたいことに、入院前よりも元気に活動し、社員を大切にすることによる組織力強化を支援する事業に向き合っています。

 

このことからも、ピンチをチャンスに変えるポイントは、次の3つです。

 

①自分自身や自分が置かれている状況をありのままに見つめる

②自分がこの世の中に対して本当にやりたいこと(存在意義)は何なのかを見つかるまで考え抜く

③自分がこの世の中で対して本当にやりたいことを実現するため、今できることに一つずつ取り組んでいく

 

このことは、困難に見舞われた人も企業も、あるいは社会全体も同じことが言えると思います。

 

ただ、このピンチをチャンスに変える3つのポイントについては、実はピンチの時だけの対応方法ではありません。

 

ピンチでない時でも持っていたい基本姿勢です。

 

困難を切り抜け、他の企業より卓越した業績を長期間にわたって実現している企業は、この3つの姿勢を困難ではない時でも維持しています。

 

だから、優れた強い企業になれるんですね。

 

ですから、ピンチはチャンスというのは、普段忘れている本来の基本姿勢を想い出させてくれるチャンスなんだという意味と考えても良いのではないかと思います。

 

困難な時には、「基本に戻れ」「初心に戻れ」などの言葉もよく聞きますよね。

 

それでは企業は、今ピンチをチャンスに変えるためには、どんな取り組みをしたら良いのでしょうか?

 

それは、基本に戻って、組織の基盤を改めて強化する取り組みをするということです。

 

それでは、組織の基盤づくりの基本的な考え方についてみていきましょう。

 

3.組織の基盤づくりの基本的な考え方

 

組織の基盤づくりをしていこうと思った時、どう考えたらよいのでしょうか?

 

通常の組織づくりとは違うのでしょうか?

 

もちろん組織づくりであることは間違いないのですが、ここでいう組織の基盤づくりというのは、そもそも論に戻って自分たちが世の中に対して本当に実現したいと思うこと(企業理念)を再確認し、その実現ができる組織の土台を築き、どんな状況でも進化し続けられる組織をつくっていきましょうということです。

 

では、どんな状況でも進化し続けられる組織とはどのような組織なのでしょうか?

 

それは、「世の中から本当に求められる独自性の高い価値を提供し続けようと本気で取り組み続けている組織」だと思います。

 

世の中から本当に求められる独自性の高い価値を提供し続けるためには、メンバー一人ひとりが組織全体のことを意識しながら自律的に発想し、決断し、行動して、結果を次に活かせるような集団になることが必要です。

 

このような自社の存在意義を実現するための組織ができ上れば、無敵でしょう。

 

会社の共通の目標(ビジョン)に向かって、社員一人ひとりが最大限の力を発揮してくれることは、経営者にとって本当に実現したい、永遠のテーマだと思います。

 

このような根本的な組織づくりに挑戦することが、今回の組織の基盤づくりなのです。

 

4.組織の基盤づくりの重要な3つのポイント

 

組織の基盤をつくろうと思う時に重要なことをまとめると、次の3つに集約されます。

 

①一体感・仲間意識のある組織風土をつくる

②共通の目標(ビジョン)の明確にし、全員で共有する

③メンバー一人ひとりの自律的な考動を支援するマネジメントを行う

 

①の一体感・仲間意識のある組織風土とは、メンバー同士がお互いをかけがえのない仲間と思い、お互いに関心を持ち、大切にし合う状態で、安心できて、言いたいことが率直に話せる状態です。

 

②の共通の目標(ビジョン)を明確にし、全員で共有するというのは、組織全体で目指すミッション・ビジョン・バリュー、経営戦略などを明確にし、その方向性の中で経営トップを含むすべてのメンバーが自分の役割をよく理解し、働く意味を感じ、自分の目標達成に向けて行動する際の判断基準を持っている状態です。

 

そして③のメンバー一人ひとりが自律的に考動できるマネジメントを行うというのは、上司がメンバーと仕事の目的とゴールをしっかりと合意したら、メンバー一人ひとりがその実現の仕方については自分で発想し、決断し、行動し、結果を次に活かせるように、促すマネジメントを行うことです。

 

この3つがしっかりと実現できれば、メンバー一人ひとりが組織の共通の目標(ビジョン)を意識しながら、最大限の力を発揮し、お互いに協力しながら世の中から求められる独自性の高い価値を生み出していけるようになります。

 

まとめ

 

前項でお話ししたような組織ができれば最高ですが、一朝一夕にこうした組織ができるわけではありません。

 

ですから、つねに会社は共通の目標(ビジョン)を明確にする努力をし、マネジャーはメンバーが自律的に考動できるように支援するマネジメント力を磨き、メンバーを大切にして、安心して発言したり行動できる信頼感で結ばれた組織風土づくりを絶えず行っていかなければなりません。

 

今回は、3つのポイントを実現するための具体的な方法には触れられませんが、下記の3つのポイントを意識して経営をすれば、ピンチに強い、本質的に強い組織づくりができるようになります。

 

①一体感・仲間意識のある組織風土をつくる

②共通の目標(ビジョン)の明確にし、全員で共有する

③メンバー一人ひとりの自律的な考動を支援するマネジメントを行う

 

ぜひ、挑戦していただければと思います。

 

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